2013年8月1日木曜日

ロゼストパターンオーダースーツVol.1

ロゼスト白金本店のオープン当初より取り扱いしておりますオリジナルスーツのパターンオーダー。
オープン時は1つのモデルしか御座いませんでしたが、今では6つのモデルよりお好みでお選びいただけるまでにバリエーションが広がりました。

そこで今月は今一度当店のパターンオーダースーツを詳細にご紹介していきたいと思います。

①モデル毎の特徴
②採寸に関して
③補正に関して
④取り扱い生地に関して
⑤ディテールに関して

大まかに上記の5つのパートに分け、徹底的にご紹介していきますので是非宜しくお願い致します。

本日は①モデル毎の特徴の第1回目として、累計で最も多く選ばれている人気モデル「Avernus」(アヴェルナス)をご紹介致します。



このモデルは私が数多く袖を通してきた南イタリアのスーツメーカー数社を徹底的に研究し、軽さと着心地の良さを追求し作り上げた渾身のパターンです。


個人的にはジャケットを着た時、なで肩に見える方がかっこよく男の色っぽさが出るという考えですので、肩周りは最小限の芯地のみを配し、肩から首にかけての「ノボリ」が強く出るように設定したモデルです。


したがって袖付けも差し込み袖とし、そこにほんの少しだけ副資材を入れカッチリと見せる事でカジュアルに見え過ぎないように配慮しています。

芯地は柔らかさを出すためにもちろん本バス芯仕立てなのですが、特殊な形に成形したものを使い、肩パッドの役割の一部を持たせる事で、着心地の軽さ、柔らかさが更に際立っています。


ジャケットの顔ともいうべきゴージ位置は過度に高すぎない位置に設定し、そこから伸びる上襟のラインも少し曲線をつけ、エレガントな雰囲気に仕上げています。
フロントはオーソドックスなバランスのシングル3ボタンです。


上襟にも言える事ですが、このモデルは「丸み」「曲線」を出す事にこだわったモデルでもあり、例えば袖のパターンは、肘先で一度絞られ袖口にかけて微妙に広がって微妙な曲線を描いています。

実際にサイズサンプルを羽織ったお客様は皆様まず第一声に「軽い」とおっしゃられる事が多く、その軽さとクラシックで落ち着いた雰囲気からこのモデルをご指定頂くケースが多々ございます。

明日はシャープなラインと若々しいバランスのシングル2ボタンモデル「Garda」をご紹介致します。